2013/10/16(Wed) 水族館句会十月 兼題 文房具 無花果

水族館句会十月

兼題  文房具  無花果


◎◎◎○○3  コンパスをゆつくり回す鷹柱  九鼠

◎◎○○○16  無花果や老いて親しき姉妹  芽茶

◎○○○○9  いちじくを剥く指先の力抜き  KUMI

◎○○15  ホチキスで綴ぢたる釣瓶落しかな  芽茶

◎○22   コンパスの二周三周木の実降る  芽茶

◎○27   クレヨンを畳に踏みて雨月かな  柚香

◎2  切り進むハサミの行く手秋の空   洗濯機

◎26  筆立に竹とんぼ秋澄めりけり   真里子

○○○6  筆替へて花野の花の名を記す   おるか

○○○23  筆箱に木の実独楽入れ登校す  KUMI

○○○7  洗面器に硯養ふ星月夜    おるか

○○○31  無花果の中の明るさ思ひけり  明美

○○19  文わたす人なし無花果を煮つめ   おるか

○○24  花野きて指紋のつきし肥後の守   柚香

○○25  仏頂面無花果啜ることもなく   真里子

○○29  無花果を雲絶え間なく流れ過ぎ  明美

○○30  がうがうと鉛筆削る良夜かな  明美

○○34  万年筆をさらさらと秋桜    真里子

○1  文鎮を端に置きたるいわし雲  織女

○5  無花果やすぐに忘るる貌ありて  織女

○8  鉛筆の遺書かくやうに綴れ刺せ  九鼠

○10  鉛筆のごとく橋桁十三夜    織女

○18  ころがりて無花果に影なかりけり  柚香

○21  鵯のこゑの飛び出す電子辞書  桑

○32 秋灯や文書くペンの影の揺れ  KUMI

4  便り書くペン止めて目は鰯雲  案山子